Ubuntu 18.04.5 LTS がインストールされたJetson Nano 2GB を、ログインなしで無線LAN に接続できるようにします。
単純に電源ON しただけでは無線LAN に接続できない
前回の記事でJetson Nano 2GB で無線LAN 接続できることを確認したが、一方で単純に電源ONしただけでは無線LAN に接続してくれないことが判明。
ログインすれば接続できるのだが、それだとリモートでSSH 接続して使用する際にかなり面倒が伴う。例えばリブートを行った際には自動的にログインはされないので、毎度Jetson Nano 2GB にキーボードを接続してログイン作業を行う必要がある。
さすがにそれはしんどいので、電源ON するだけで無線LAN に接続する方法を検討した。
接続するネットワークを明示する
参考にしたのは下記ページ。
まずは/etc/network/interfaces
に下記を追記。
auto wlan0
iface wlan0 inet dhcp
wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
これにより、システム起動時に無線LANモジュールであるwlan0
に接続すること、その際にはDHCP を利用してIP アドレス等を取得すること、無線LAN の接続にはwpa_supplicant.conf
に記載された情報を利用することが明示された。
もしDHCP ではなく固定IP アドレスを利用する場合は、以下のようにする。
auto wlan0
iface wlan0 inet static
address 192.168.11.201
netmask 255.255.255.0
gateway 192.168.11.1
wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
無線LAN 接続の情報を記載する
先ほど無線LAN 接続にはwpa_supplicant.conf
の情報を利用するよう設定したが、実はまだこのファイルは作成されていない。
接続したいネットワークのSSID とPASSWORD を調査し、下記コマンドでファイルを作成する。
$ sudo sh -c "wpa_passphrase <SSID> <PASSWORD> > /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf"
ファイルを作成すればとりあえずはOK なのだが、実はこのファイルにはPASSWORD の平文が記載されてしまっている。
network={
ssid="<SSID>"
#psk="<PASSWORD>"
psk=036eec8b52ab905daa468a64fcce0538ac2a65caa18d2a69f423bcd611ea3de1
}
これはセキュリティ的に非常に問題なので削除しておくことをお勧めする。コメントアウトされている行なので、削除しても動作に影響はない。
ここまでできたら、最後にリブートを行う。リブート後にJetson Nano 2GB 側でログインすることなく、別のマシンからSSH 接続できれば完了。
$ ssh -Y <username>@<ip_address>